山田 仁のご紹介

山田 仁、自らの腰痛体験を語る

始まりは、私自身の腰痛体験からでした。 院長手記

私が、大学病院の産婦人科医局を退職して、初めてクリニック開業したのは平成2年でした。その後、平成5年に新宿区の高田馬場に移転しましたが、「腰痛リハビリ外来」が評判を呼んだらしく、再開業後も日本全国から患者さんがきてくださっています。
私が腰痛を専門に取り組もうと思ったきっかけの一つは、私自身の腰痛体験でした。二十代にいわゆるぎっくり腰で倒れ、アルバイト先から救急車で入院したのが最初でした。その時は、安静にしているだけで治りましたが、ギックリ腰も回数を増すにつれて悪化しました。三十代には歩けなくなるほどの座骨神経痛を発症し、診断は椎間板ヘルニアでした。最終的には手術も覚悟しましたが、現代医学をはじめ色々な民間療法なども経験した結果、骨盤に注目した治療法で完治しました。
そして、この腰痛体験の結果、産婦人科医として原因不明の産後性腰痛、産後性座骨神経痛も「骨盤」という観点から見たらどうなのだろうと考えたのが、もう一つのきっかけでした。そのころ偶然に、埼玉県の某町の病院に、産婦人科医長として赴任しました。そこで産婦人科診療のかたわら、病院長の許可を得て「腰痛リハビリ外来」を設け、この新しい考え方の腰痛治療に取り組んだのです。結果は目をみはるものがあり、臨床を通して初めて「骨盤性腰痛」が存在することを確信しました。
つまりこれが、「骨盤性腰痛」の研究の始まりであり、「骨盤性腰痛」の治療法である「CMK療法」へとつながっていったのです。しかし、私が注目した「骨盤」は、「仙腸関節」をはじめとして関節群があるにもかかわらずその可動性や、立体骨格の特性ともいえる「アライメントの異常=歪み」については、医学的にほとんど未知の分野といっても過言ではなかったのです。したがって、研究を続けるためには、一人でも多くの腰痛をもつ患者さんに接する必要がありました。そして「骨盤性腰痛」の考え方を患者さんに理解していただいた上で治療をさせていただき、医学的に検証するために、あえて病院を退職して開業する事にしたわけです。 医師・理学療法士・作業療法士・臨床検査技師・看護婦・指圧マッサージ師・柔道整復師を中心とした骨盤理学療法研究会を発足させ、それぞれの分野で互いに研究と臨床を実践しています。
主に理論的な面においては、海外での関節モビリゼーション理論(日本ではAKA法など)、カイロプラクティック理論の仙腸関節機能障害症候群の考え方を参考にし、「骨盤性腰痛」の存在とその理論的背景を医学的に検証してきました。
しかし、なんといっても毎日の臨床を通じて患者さんが教えてくれる事実こそが、もっとも信頼できる私達研究グループの拠り所といえるでしょう。そして一つ一つ事実が積み重なって、きっともっと新しい真実が見つかるはずです。皆さんにもその真実を知ってもらえるのはそう遠くはないことだと思います。 また当骨盤理学療法研究会は手技的療法として、民間療法のあんま、マッサージ、骨盤調整法、カイロプラクティックなどの技術を土台にして、一つ一つの手技的操作の持つ医学的効果を検証し、改良を重ねて「骨盤変形徒手整復法」を臨床的採用、実施してきました。 また運動療法としてゴムバンドを用いて、自宅でだれにでもできて簡単、安全でかつ効果のある「ゴムバンド(運動)療法」も改良を重ね今日に至っています。
つまり「CMK療法=骨盤理学療法」とは当クリニックが独自に研究・開発した「骨盤変形徒手整復法」と「ゴムバンド(運動)療法」による「骨盤性腰痛の複合治療法」なのです。したがって、山田クリニックの「腰痛リハビリ外来」は、来院された患者さんの腰痛や腰痛関連疾患が、「骨盤性腰痛」に適合しているかどうかを検査・診断し、「CMK療法」の適用の可否を現代医学的に判断するために設置されたものです。

山田クリニック:治療イメージ図


山田 仁 (やまだ ひとし)

1949年群馬県生まれ。千葉大学薬学部ならびに埼玉医科大学医学部を 卒業。
町立小鹿野中央病院産婦人科医長をへて、平成2年東京新宿区 水道町に歯科医師の弟と共同で山田クリニックを開業。平成5年より、 東京新宿区高田馬場に山田クリニックを移転。現在までの腰痛関連の患者さん数は約20,000人にのぼる。医師、薬剤師の知識・立場から、現代の薬漬け医療の改善を目指し「人間の本来持っている自然治癒力をい かに高めるか」をテーマに、西洋現代医学だけでなく、漢方治療や自然 療法など辺縁医学を取り入れた健康増進医学ならびに患者の立場に立った「心ある医療」の確立に情熱を燃やしてきた。
現在は、「医療と介護の一貫」を実践すべく、福島県南会津郡にある舘岩愛輝診療所院長及び介護老人保健施設湯花里苑室長として赴任している。


ごあいさつ

ひたすらに心尽くして…
開業医の家に生まれた私は、幼少時代から天命のように自然に医師をこころざし、薬大・医大を経て、内科・婦人科を専門として第一線の医療現場を歩んで参りました。
進歩する、現代医学と相俟って人間本来有している自然治癒力を如何にたかめるか、漢方治療や自然療法など辺縁医学を取り入れた健康増進医学を推奨し、治療根源である患者の立場に視点を定めた「心ある医療」を目指して、心身傾注しております。
ことに、腰痛外来については、二本足で立つようになった人類の宿命といわれる「腰痛」に婦人科医の立場から取り組み、自らの重症の腰痛体験を通じて骨盤性腰痛の存在を検証し独特の骨盤理学療法治療を確立し、開業来一万人以上に及ぶ腰痛患者を診療させて頂きました。
今後さらに医学・薬学の研究者によって、科学分野は発達することと思います。このような環境下、我々第一線の医療従事者も、さらに患者の立場にたった、患者のための治療をそれぞれの立場からひたすらに心尽くして努力して参ります。

山田 仁

医療法人仁嘉会 山田クリニック理事長・名誉院長
医療法人仁嘉会 舘岩愛輝診療所院長
介護老人保健施設 湯花里苑室長
CMK学院 理事長
日本医師会認定 健康スポーツ医
(財)日本文化厚生財団 評議員
(財)温知会 会津中央病院 理事
医療法人積仁会 旭ヶ丘病院リハビリテーション科顧問

医療法人社団 仁嘉会 理事長
山田 仁

医療法人社団 仁嘉会:理事長 山田 仁